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ダイジェスト
企業ペルソナと人物ペルソナを明確に定義し、優先度に応じたアプローチを行うことで、エンタープライズ開拓の効率を最大化する方法を紹介。プロダクトアウトではなく、バイヤーペルソナの立場に立った情報提供が鍵となる。BDRやセルステックを活用し、再現性の高い営業活動の仕組みを構築する重要性についても言及された。
エンタープライズ開拓のプロセス
エンタープライズ領域における開拓の特徴
- The Modeのリード獲得~商談化の流れとは別のプロセスで動くことが多い
- ISとFSが連携し、アカウントごとに個別戦略を立ててホワイトスペースを狙う
開拓プロセスの全体像
- ターゲットリスト作成(ICP定義)
- インテントデータ取得
- ハウスリードとの照合
- Web行動履歴やメール開封データによる優先度判定
- 人物特定(Lusha, Apollo, LinkedInなどの外部DB利用)
- アプローチ実行(Outreachなど)
- 顧客反応に応じたアクション分岐
戦略の起点:2つのペルソナ
企業ペルソナ(ICP)
- Ideal Customer Profileの略
- 自社にとって受注単価が高い、解約率が低いなど相性の良い企業群を定義
- 定量情報:受注率、ACV、LTV、解約率、ROI
- 定性情報:営業得意領域、主要ロゴ、業界特性など
- 属性情報の共通項から導き出す
- 例:EC業界 × 年商1,000億以上、Webビジター数が多い、MA導入済み
人物ペルソナ(バイヤーペルソナ)
- 企業内のどの部署・役職の人がキーパーソンかを定義
- 役割に応じた視点の違い:
- 買う人:ROIや経済合理性を重視
- 使う人:UI/UX、業務負荷の軽減を重視
- 評価する人:要件定義・業務整合性などを評価
ICPリスト作成とテクノロジー活用
ICP要素に応じたデータ取得ツール
- 企業属性:Speeda(スピーダ)などの企業DB
- Webビジター数:SimilarWeb
- アプリ利用状況:AppTopia
- 人物データ:LinkedIn, Apollo, ZoomInfo
- インテントデータ:Demandbase など
ABMの3タイプとTier定義
Tier | 特徴 | 推奨社数/担当 |
---|---|---|
Tier1 | 個別アカウントプランを作成し、BDRと営業がタッグでアプローチ | 約10社/営業担当 |
Tier2 | セグメントごとの施策(業界/テクノロジー別) | 50~100社 |
Tier3 | マーケティング施策中心(イベント・ホワイトペーパー等) | 制限なし |
ペルソナ別の情報提供戦略
- 各ペルソナに最適化されたコンテンツを用意する
- 買う人:ROI比較、費用対効果資料
- 使う人:画面キャプチャ、導入事例(現場視点)
- 評価する人:要件対応表、導入支援体制資料
BDR運用への応用と優先度付け
優先度の考え方
- ターゲット企業 × ターゲット人物:最優先でアプローチ
- ターゲット企業 × 非ターゲット人物:中優先
- 非ターゲット企業 × ターゲット人物:中~低優先
ハウスリストの活用
- Salesforce等に蓄積されたリードを優先度ごとにランク分け(例:S/A/B)
- パイプライン予測やBDRの活動計画に活用
まとめ
- ICP定義は定量・定性情報を組み合わせて精度を高める
- エンタープライズ開拓では、ティア定義に応じた動き方の設計が重要
- BtoBでも「人」が意思決定するため、人物ペルソナの設計が必要
- Outreachなどのツールで再現性のある営業プロセスを実現可能
次回予告
自社と相性の高い企業・人物に集中してパーソナライズしたコンテンツを届ける仕組みづくりを紹介。Outreach活用により、誰でもトッププレイヤーのような行動を再現でき、営業組織全体のパフォーマンス最大化を目指す。
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