導入事例

創業期の営業戦略のフレームワークを確立。The Model型の営業組織への道すじをつける【株式会社M&Aナビ様】

株式会社M&Aナビ様

創業期の営業戦略のフレームワークを確立。The Model型の営業組織への道すじをつける【株式会社M&Aナビ様】

株式会社M&Aナビは中小企業のM&AプロセスのDX化を通じて売り手と買い手の両者が完全無料でM&Aを完結出来るマッチングプラットフォームを運営しています。

営業組織の立ち上げメンバーは代表の瀧田雄介さんのみでした。その後、新しい営業メンバーが加わり、案件獲得に向けた営業戦略の確立を目指す中、早期のインサイドセールス組織の立ち上げが急務となっていました。

立ち上げフェーズの営業組織が外部の専門家を活用することで、どのような効果やメリットを得られたのか、M&Aナビ代表取締役の瀧田雄介様にお話をお伺いしました。

──まず、M&Aナビの事業内容を教えてください。

瀧田:M&AプロセスのDX化によってM&A・事業承継のマッチングから交渉、成約までの一連のプロセスをオンライン上で行えるマッチングプラットフォーム「M&Aナビ」の開発・運営を行っています。譲渡したい会社や事業を匿名でM&Aナビに掲載し、買手候補を募ることができるサービスです。現在は、東証プライム市場上場企業(旧東証一部上場企)から個人投資家まで、5,000以上の買い手に登録頂いております。案件を公開すると平均で16社の買収オファーが届くようなプラットフォームとなっています。

成長企業を模範としてThe Model型の営業チームを作る

──The Model型の組織づくりやテクノロジー活用を決めた背景は何だったのでしょうか?

瀧田:M&Aナビは当初、私一人で運営していましたが、プラットフォームの規模を拡大していく上で、営業力を強化して売り手の案件を増やしていく取り組みを進める必要がありました。

世の中の成長しているスタートアップでは、営業組織において分業型の組織体制やテクノロジーを活用したオペレーション設計をしている企業が大半であり、まずは成長企業のトレンドを自社に取り入れようと思ったことがきっかけです。

組織の仕組みを構築する上で「有能なトレーナー」がついてくれた

──創業期に外部リソースを使うという意思決定を行う企業は少ないと思います。今回の営業組織立ち上げプロジェクトの背景や評価について教えてください。

瀧田:まず、私はエンジニア出身であり、営業・インサイドセールス業務の経験があったわけではないため、営業組織の強化には自分で試行錯誤するよりもプロフェッショナルな方に参画をしてもらったほうが色々と”ショートカット”ができるのではないかと思いました。

評価については、結論から言うと効果的な投資になりました。営業やマネジメントの仕組みづくりでも、私が自分一人で手がけたら3ヶ月かかるところを1ヶ月に短縮できた実感がありますし、創業期の事業進捗を図る上で必要な投資だと評価しています。組織の仕組みを構築する上で“有能なトレーナー”がついて、的確にコーチングしてもらったというイメージですね。

結果、創業期でノウハウが無いなかでもスピーディに私自身が営業経験を高いレベルで積むことができ、さらに私がいなくてもメンバーだけで営業プロセスが回る仕組みを短期間で構築することができました。

具体的なメソッドのインストールが大きな成果に

──本プロジェクトの具体的な取り組みや成果について教えてください。

瀧田:営業の仕組みづくりを進める上での“マインド”的な要素も大きいですが、テクニカルな部分で、具体的なメソッドを社内にインストールしてもらえたことに価値を感じています。

例えば、新規案件を開拓する上での手紙活用は一番有効な手段になりました。以前は、基本的に電話中心の開拓手法だったので、自分では思いつかなかったかもしれないです。

また「手紙を送る」というアイディアで終わらずに、「誰に」対して「何を」というマーケティング目線で戦略から実行領域までをサポートいただきました。M&Aナビのビジネスモデルを理解した文章への落とし込み、ターゲットとして適切な部署の仮説立てとクラウドソーシングサイトを活用したリスト作成方法のマニュアル化、手書きか印刷かのPDCAを回す細部の仕組みまで、将来の資産となるナレッジを形成できました。

「こんなに手紙の効果があるんだ」と思えるくらい、役職者の方のアポを取ることができました。費用対効果や施策の効果という面でインパクトが大きかったですね。

組織体制を整えた次ステップとして「Salesforce」を導入

──The Model型の営業組織を構築する際に、課題に思ったことはありましたか?

瀧田:The Mode型の営業チームを作っていくにあたって、マーケティングから営業へのプロセスを繋げるためにどのように情報を管理して、振り返りを行っていくかというデータ管理や思考のフレームワークについて不明確な部分が多かったです。

また、Salesforce導入前は、GoogleスプレッドシートやNotionを使っていましたが、商談内容の議事録や案件管理のフォーマットもすべて私が作っており 、案件 数が増えると管理が煩雑になっていました 。

Marooのコンサルタントに相談するなかで、顧客管理システムのSalesforceを導入することで、マーケティングとインサイドセールス、営業の各チームを繋げる業務フローがスムーズに構築できると考えました。

最初のアプローチである手紙送付からリード獲得、アポイント取得後の案件管理の流れをSalesforce内にあるフォーマットで管理できるようになりました。それまでは自分で全部フォーマットをゼロから作らないと業務が進まない状態だったので、再現性のあるチームづくり、メンバーの自走力を強化する上で必要な取り組みとなりました。

──「Salesforce」を導入されたあとの具体的な変化についても教えてください。

瀧田:科学的にマーケティングから営業までのプロセスを回せる体制が整ったことが大きいです。当時は新しい営業メンバーの採用を積極的に行なっており、チームが拡大していた頃でした。そうなると、属人的な営業スキルや経験に依存した体制ではなく、各領域で明確にKPIや役割を設定したチーム運営を行わなければいけないフェーズでした。

Salesforceを導入したことで、入口から出口までの数字状況がリアルタイムに可視化でき、 どの案件がどこで滞留しているか、次のアクションが何かを営業メンバー一人ひとりからヒアリングすることなく把握できるようになりました。管理面の工数が削減されたことで、案件を前に進めるためのアドバイスに割ける時間が増え、定例ミーティングでの時間価値も向上しました 。

また、私が別プロジェクトにリソースを割かなければならない状況になったとしても、営業進捗の全体像がひと目で確認できるダッシュボードやレポートが整理されているため、知りたい情報がいつでも取得できる心理的な安心感があります。

外部の専門家による社内メンバーへの1on1の実施は一種の「福利厚生」

──プロジェクト発足後、社内メンバーの方にはどのような影響が現れたでしょうか?

瀧田:営業戦略や組織づくりだけでなく、新しく加わったメンバーに対してMarooのコンサルタントに週次で1on1を実施いただきました。当時は経験が浅い若手メンバーが多かったのですが、1on1を通じて皆が進捗管理のフレームワークに則って自立して仕事ができるようになり、さらにはモチベーションのアップにも繋がりました。

1on1では、単なる「お悩み相談」ではなく、そのときの課題を浮き彫りにし、解決策を明確にした上で、メンバーが迷うことなく自走するためのコーチングを行なっていただいた感覚です。課題に対する深堀りや改善施策の合意、施策の優先度付け、実行するためのリスク回避、リソース提供をリードして頂きました。

私はこれは一種の「福利厚生」だと考えております。仕事ができる人と一緒に業務にあたることで、自分自身が成長できる機会は滅多にありません。1on1の対応を任せられると思える人がMarooとの取り組みのなかで出会えたのは嬉しく思います

──ありがとうございました!

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