導入事例

営業・マーケティングと一体で商談創出数が過去最高を更新 

株式会社ベネッセコーポレーション様

営業・マーケティングと一体で商談創出数が過去最高を更新 
(左右:株式会社ベネッセコーポレーション木田氏、千葉氏、中央:Maroo 山梨寛弥)

AIを活用した法人向けスキル開発プラットフォーム「Udemy Business」を国内展開する株式会社ベネッセコーポレーション。同社では、マーケティング、インサイドセールス、GTM、RevOpsの4機能を一つの組織に集約し、部門横断で事業成長を支える体制づくりを進めています。

そのなかで課題となっていたのが、マーケティングからインサイドセールス、営業へとつながる一連の活動を一体的に設計し、部門ごとに異なっていた顧客の捉え方を揃えることでした。

同社はMarooとともに、ICP・バイヤーペルソナの整理、活動プロセスの可視化、アプローチの優先順位とシーケンスの設計に着手。標準的なインサイドセールスのフレームワークをもとに現状を整理し、重点テーマを明確にしたうえで段階的に実行へ落とし込んだ結果、一部の顧客層では商談創出数が単月で前年同月を上回る過去最高を記録しています。

プロジェクトを開始した背景や組織に生まれた変化、今後の展望について、同社Udemy事業本部法人事業企画部 部長 木田裕太氏、法人事業企画部法人マーケティング課 グループリーダー 千葉貴大氏にお話を伺いました。

市場環境の変化を見据え、活動基盤の整備に着手

(市場環境の変化に合わせて、インサイドセールスの役割そのものを再定義)

——まず、お二人の役割について教えてください。

木田氏:企画部門の責任者として、マーケティング、インサイドセールス、GTM、RevOpsの4機能を管掌しています。以前は部門ごとに分かれていた機能を一つの組織に集約し、より密接な連携と相乗効果を生み出すことを目的に組成されたチームです。

千葉氏:私はBtoBマーケティングを担当しており、MarketingOperationsと呼ばれる領域でMarketoを軸としたシステムや関連の業務設計と、展示会やWebinarを始めとする施策の企画・実行を同グループで担当しています。

——Marooに相談した背景には、どのような課題があったのでしょうか。

木田氏:市場環境の変化に合わせて、インサイドセールスの役割そのものを再定義する必要がありました。

Udemyの法人向け事業は、コロナ禍における企業のデジタル化や、人材育成への関心の高まりを背景に成長してきました。その過程でインサイドセールスに求められていたのは、マーケティングが獲得した見込み顧客に迅速に対応し、商談へつなげることでした。

しかし市場環境が変化するなかでは、どの顧客に、どのような順番で、どのような情報を届けるかを丁寧に設計することが重要になります。当時は活動の一部を外部パートナーに支援いただいており、施策の状況を横断的に確認できる仕組みにも整備の余地がありました。今後の成長のためには、まず現状を整理し、重点テーマを明確にする必要があると考えたのです・

千葉氏:マーケティングとインサイドセールスの連携を見ていくなかで、大きく二つの課題を感じていました。

一つは、データ基盤の分断です。施策の効果を分析するには複数のデータを都度加工する必要があり、切り口を変えるたびに集計し直す必要もありました。限られた予算や人員を、より迅速かつ的確に配分できる環境を整えたかったのです。

もう一つは、事業の成長段階に合わせ、活動全体をさらに高度化するための専門知見が必要でした。Salesforceの環境整備は進めていましたが、私もSalesforce管理者もインサイドセールス専任ではありません。日々の業務と並行して活動全体の設計まで進めるには外部の専門知見が必要だと判断し、業務とデータ基盤を一体的に見直すことにしました。

あるべき姿から逆算し、段階的な道筋を描く


——複数の選択肢を検討するなかで、Marooを選んだ理由を教えてください。

千葉氏:大きく二つあります。

一つ目は、個別の施策ではなく、まず「あるべき姿」を示していただけたことです。目指す状態を明確にし、現在地からどう近づくかを考えるほうが、組織として判断しやすくなります。Marooさんからは、インサイドセールスの標準的なフレームワークをもとに、現状をどう整理し、何から着手するかという提案をいただき、進め方や完成形をイメージしやすかったことが非常に大きかったです。

二つ目は、Marooさんの対応力です。こちらの悩みに対して、その場で考えを整理し、具体的な方向性を示していただけました。以前から代表・山梨さんのX・noteの発信を拝見し、インサイドセールスとマーケティングの接続まで一貫して考えられている点に共感していたことも、相談のきっかけの一つです。

木田氏:意思決定の観点では、個別施策の前に、活動全体の構造を整理する提案をいただけたことが決め手でした。

「誰に電話をかけるか」「どんなトークをするか」も重要ですが、私たちにまず必要だったのは、活動の全体像を整理し、目指す水準と現在地を明確にすることでした。標準的なフレームワークを基準に状況を整理し、どのテーマから改善するかを決め、実行施策へ落とし込む。この提案が状況に合っていました。

必要だったのは、事業におけるインサイドセールスの役割を改めて再定義することだったのです。

——具体的にプロジェクトはどのように進んでいきましたか?

千葉氏:2025年12月に着手し、現在も進行中です。Marooさんには打合せという形でまず初期段階は伴走いただきました。

特徴的だったのは、マーケティング・インサイドセールス・営業の各組織の関係者を早い段階から巻き込みながら進めた点です。特定の部門だけで完結させず、部門横断で合意を形成しながら一つずつ設計を固めていきました。

木田氏:進め方は、いくつかのフェーズに分けて段階的に組み立てています。まず現状のアセスメントから入り、ICP(理想的な顧客像)とバイヤーペルソナを定義しました。これを企画側だけで決めて終わりにせず、営業組織とすり合わせ、現場の実感と一致させたことが重要でした。

次に、そのバイヤーペルソナに響くバリューメッセージを開発し、顧客に届けるためのシーケンス(アプローチのチャネルと順序)に落とし込んでいきました。並行して、活動の健全性をデータドリブンに可視化できるよう、Salesforce上のデータマネジメントの設計にも着手しています。

そのうえで、2026年4月からは、整理した設計をインサイドセールスの現場につなぐイネーブルメントに入っています。設計して終わりではなく、現場で実際に機能させるところまでを見据えた道筋です。

営業の知見をインサイドセールスが活用できる形へ

(Marooのフレームワークで営業の知見をシーケンスや優先順位に接続)

——プロジェクト開始後、特に印象に残っている取り組みはありますか。

木田氏:Marooの知見が、プレイブックやフレームワークとして言語化されていたことです。個人の経験に依存せず、「どのような順番で考え、何を決めるのか」が明確でした。

私たちは今後3年間使える事業基盤をつくることを目標に掲げており、知見を特定の人にとどめず、組織で継続的に活用できる形にすることが重要でした。判断基準が整理されていたため、共通認識を持って議論を進められました。

また、Marooさんには、限られた回数の対話のなかで現状を構造的に整理し、優先テーマを明確にしていただきました。

千葉氏:営業部門を交えた議論の進め方も印象的でした。営業の意見を丁寧に聞きながら、特定部門に寄せず、組織全体にとって望ましい形に整理していただきました。

営業、マーケティング、インサイドセールスでは、同じ顧客を見ていても捉え方が少しずつ異なります。ICPやバイヤーペルソナを明文化したことで、共通の言葉で顧客を語れるようになりました。

アプローチの優先順位も、企画として実現したいことと、システムや業務上実行できることの両面から設計いただき、実行可能性とのバランスが取れていたと感じています。

木田氏:もともと営業部門には「どのような顧客に、どのような提案をするか」という知見が蓄積されていましたが、インサイドセールスで日常的に使える形にはなっていませんでした。

Marooのフレームワークで整理したことで、営業の知見をシーケンスや優先順位に接続できるようになりました。新しい考え方を一からつくったのではなく、社内にあった知見を組織横断で活用できる形に変換したことが、大きな転換点でした。

商談の件数だけでなく、事業への貢献を捉える

——取り組みを通じて、どのような成果や変化が生まれていますか。

木田氏:定量面では、すでに商談創出数に変化が表れています。具体的な数字は控えますが、インサイドセールスのイネーブルメントの取り組みを本格的に開始してから6ヶ月間ほどで、一部の顧客層では単月で前年同月を上回る過去最高を記録し、全体でも過去最高に近い水準まで伸びています。

また、既存の大企業の顧客に対しても、顧客課題に応じた提案機会が増え、部長職以上の方との接点数もこれまでにない水準に達しています。

今後は件数に加え、商談の金額やその後の進捗率も合わせて評価する考え方に変えています。活動量ではなく、事業成果につながる機会をどれだけつくれるかを重視する方針です。

千葉氏:従来はインサイドセールスのコール管理にSalesforceを使用していなかったので、施策の実施後、Marketoからデータを抽出し、Excelでターゲットリストを作成、外部パートナーへ渡す作業を施策事に行っていたので、時間と手間がかかっていました。

インサイドセールスがSalesforce上でコールできる環境が整ったおかげで、MarketoからSalesforceへデータを自動連携もスタートし、マーケティング->インサイドセールスへのデータ連携の作業がほぼなくなりました。また、誰にどの施策が届き、その後どうアプローチされたかを確認しやすくなり、施策を機動的に進める基盤が整いつつあります。今後は施策の意図をインサイドセールスへさらに丁寧に共有し、顧客への情報提供まで一貫して設計していくのが狙いです。

インサイドセールスの役割を、改めて組織で共有

——レベニュー組織全体やメンバーの意識には、どのような変化がありましたか。

木田氏:最も大きかったのは、インサイドセールスが事業で果たす役割を、組織で改めて共有できたことです。

以前は外部パートナーとの連携や活動管理も重要な業務でした。現在はそれに加え、自分たちが顧客に向き合い、関心や検討状況を捉えて適切な商談機会をつくることが重要な役割だという認識が広がっています。

見込み顧客を適切な商談につなげるという目的は一貫していますが、その実現方法や顧客との向き合い方は進化しています。日々の業務を個別の作業ではなく、顧客の検討を前に進める一連の活動として捉えるメンバーが増えました。共通の方向性を示したことで、以前から改善意欲のあったメンバーの行動にも目に見える変化が出ています。

千葉氏:営業部門との連携が増えたことも大きな変化です。

現在は幅広いメンバー同士が直接相談するようになり、営業側から「この顧客にはどんな話し方がよいか」「作成中のスクリプトを共有してほしい」といった相談が寄せられています。状況確認ではなく、よりよい顧客対応を一緒に考えるためのコミュニケーションが増えている。ここに組織の変化を感じます。

Marooと整理したICP、バイヤーペルソナ、シーケンスが共通言語となり、営業とインサイドセールスが同じ顧客に向き合える状態になってきました。

木田氏:成果指標の伸びは本部長にも共有しており、マネジメント層の期待も高まっています。事業全体への成果が表れるには商談から契約までの検討期間が必要ですが、手前の指標である商談創出数や有効商談数には確実に変化が出ています。ここからさらに伸ばすための次の施策を検討しているところです。

新たな顧客との接点を増やし、事業成長を支える

——今後、どのような状態を目指していますか。

木田氏:既存の顧客の継続利用に加え、新たな顧客との接点をこれまで以上に戦略的につくることが、事業成長には欠かせません。

活動基盤を整備し、インサイドセールスから新たな商談機会を継続的につくることで、事業の成長をさらに加速させたい。インサイドセールスが安定して商談機会をつくれれば、営業は提案や関係構築に集中できます。マーケティング、インサイドセールス、営業がそれぞれの専門性を発揮しながら連携し、事業全体の成長を支えられる状態が目指す姿です。

千葉氏:マーケティングの立場では、”ナーチャリング”をさらに高度化していきたいです。

単に段階的なメールを送るのではなく、適切な顧客に、適切なタイミングで、適切な内容を、適切な手段で届ける仕組みをつくりたい。それは顧客の状態に応じて誰が・いつ・何を届けるのかという一連の流れを、マーケ、IS、営業全体で考えてシステムに反映させる必要があります。

インサイドセールスの皆さんの多大なご尽力もあり、コール運用が高度化してきたのを感じます。マーケティング活動もより高度化することで、今以上に強力に後押しができればと思います。

課題を整理し、組織全体の変化につなげたい企業へ

——Marooの支援は、どのような企業に適していると思いますか。

木田氏:「自社のインサイドセールスを、さらに事業成長につながる組織にしたい」と考えている企業に合うと思います。

トークスクリプトの改善や活動量の増加といった個別施策も重要ですが、今回支援いただいたのはその前段階でした。目指す方向に到達するまでに何を決め、どの課題をどの順番で解決すべきか。その道筋を示していただいたことが最大の価値です。

何から着手すべきかを整理したい営業企画やインサイドセールスの責任者には、特に適しているのではないでしょうか。成果を出すための考え方を、再現可能なフレームワークとして持っていることがMarooの強みだと思います。

千葉氏:実務担当者だけでなく、部長職以上の方とも同じ視点で会話できることもMarooの特徴です。

活動を変えるには、「どう実行するか」だけでなく「なぜ変える必要があるのか」を意思決定者と共有することが重要です。Marooには、実務の設計に加え、経営やマネジメントの視点を踏まえて取り組みの必要性を説明していただきました。現場から新しい取り組みを始め、組織全体の変化につなげたい担当者にとっても、前進するきっかけになると思います。

——ありがとうございました!

*株式会社ベネッセコーポレーションは、一生涯の学びを通して社会と人々の人生が豊かになるよう、社会人の学びを支援しています。Udemyとは日本における独占的業務提携を行っています。

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